ネパールのモモ(蒸し餃子)レシピ|手作りで楽しむアジアの味
ネパールやチベットのソウルフードとして知られるモモ。一口食べれば、スパイスの香りが口いっぱいに広がり、異国の風を感じさせてくれます。まるで旅をしているかのような、そんな魅力あふれるアジア料理です。今回は、この美味しい伝統料理、ネパールのモモを手作りするための本格レシピをご紹介します。自宅で簡単に、本場の味を再現してみませんか?
モモは、日本の餃子に似ていますが、多くは蒸して調理されるため、ヘルシーレシピとしても注目されています。具材も多様で、鶏ひき肉や羊肉が定番ですが、ベジタリアン料理としても楽しめるよう野菜たっぷりのバリエーションも人気です。手作りすることで、自分好みの味や具材の組み合わせを探求できるのも大きな喜びです。さあ、キッチンで世界旅行を始めましょう!
モモとは?その歴史と魅力
モモは、ネパール、チベット、ブータン、インド北東部などで広く愛されている蒸し餃子です。その起源はチベットにあると言われており、シルクロードを通じてネパールに伝わったと考えられています。ネパールでは、家庭料理としてはもちろん、街角の屋台やレストランでも気軽に楽しめる国民的な食べ物です。
日本の餃子との大きな違いは、その調理法とスパイス使いにあります。多くは蒸して調理されるため、皮がもっちりとした独特の食感になります。また、具材にはクミン、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラなどのスパイスがふんだんに使われることが多く、エキゾチックで豊かな風味が特徴です。添えられる辛いタレ(アチャール)もモモの味を引き立てる重要な要素です。
ネパールを訪れると、モモは様々な場所で見かけられます。ランチタイムや軽食として、あるいは特別な日のごちそうとしても登場します。その手軽さと美味しさから、子どもから大人まで、皆に愛される各国料理なのです。自宅で手作りするモモは、お店の味とはまた違った温かみがあり、作る過程そのものも楽しい経験となります。
必要な材料を揃えよう
本格的なネパールのモモを作るためには、いくつかの基本的な材料が必要です。ここでは、最もポピュラーなチキンモモと、ヘルシーなベジタブルモモの両方に対応できるよう材料をリストアップします。また、モモに欠かせない特製ディップソース「アチャール」の材料も合わせてご紹介します。
生地の材料(約30〜40個分)
- 強力粉または中力粉: 300g
- 水: 150ml〜180ml (粉の状態を見ながら調整)
- 塩: 少々
- 打ち粉(薄力粉など): 適量
生地はシンプルですが、モモの食感を左右する重要な部分です。弾力があり、扱いやすい生地を目指しましょう。
チキンモモの具材
- 鶏ひき肉: 300g
- 玉ねぎ: 1個 (みじん切り)
- 生姜: 1かけ (すりおろしまたはみじん切り)
- ニンニク: 2かけ (すりおろしまたはみじん切り)
- 青唐辛子: 1〜2本 (みじん切り、お好みで)
- パクチーまたはネギ: 大さじ3〜4 (みじん切り)
- クミンパウダー: 小さじ1
- コリアンダーパウダー: 小さじ1
- ターメリックパウダー: 小さじ1/2
- ガラムマサラ: 小さじ1/2
- 塩: 小さじ1/2〜1
- 黒こしょう: 少々
- サラダ油またはごま油: 大さじ1
- 鶏がらスープまたは水: 大さじ2〜3 (ジューシーにするため)
ベジタブルモモの具材(ベジタリアン料理・ヘルシーレシピ向け)
- キャベツ: 1/4個 (みじん切り)
- 人参: 1/2本 (みじん切り)
- 玉ねぎ: 1/2個 (みじん切り)
- きのこ類 (しいたけ、マッシュルームなど): 50g (みじん切り)
- ほうれん草や青梗菜: 少量 (みじん切り)
- カッテージチーズまたは豆腐 (水切りしたもの): 50g (お好みで、コク出し)
- 生姜: 1かけ (すりおろしまたはみじん切り)
- ニンニク: 1かけ (すりおろしまたはみじん切り)
- 青唐辛子: 1本 (みじん切り、お好みで)
- パクチーまたはネギ: 大さじ3〜4 (みじん切り)
- クミンパウダー: 小さじ1
- コリアンダーパウダー: 小さじ1
- ターメリックパウダー: 小さじ1/2
- ガラムマサラ: 小さじ1/2
- 塩: 小さじ1/2〜1
- 黒こしょう: 少々
- サラダ油またはごま油: 大さじ1
ベジタブルモモは、冷蔵庫にある余り野菜を活用できるのも良い点です。様々な組み合わせを試してみてください。
モモ用アチャール(ディップソース)の材料
- トマト: 2個 (湯むきしてみじん切り、または缶詰のカットトマト150g)
- 白ごま: 大さじ2 (炒ってすり鉢で軽く潰すか、練りごま小さじ1)
- ピーナッツ: 大さじ2 (炒って刻むか、ピーナッツバター小さじ1)
- ニンニク: 1かけ (すりおろし)
- 生姜: 1/2かけ (すりおろし)
- 青唐辛子または赤唐辛子: 1本 (みじん切り、辛さはお好みで)
- クミンパウダー: 小さじ1/2
- ターメリックパウダー: 小さじ1/4
- 塩: 小さじ1/4〜1/2
- マスタードオイルまたはサラダ油: 大さじ1 (マスタードオイルが本格的ですが、香りが強いので注意)
- レモン汁またはライム汁: 小さじ1
- パクチー: 少量 (みじん切り、お好みで)
アチャールはモモの味を劇的に引き立てます。フレッシュなトマトとスパイスの香りが特徴です。辛さや酸味は調整してください。

本格モモの作り方:ステップバイステップ
材料が揃ったら、いよいよモモ作りに挑戦です。手作りならではの楽しさを味わいながら、丁寧に作業を進めましょう。簡単な食事と思えないほど工程は多いですが、一つ一つこなしていけば、きっと美味しいモモが完成します。
ステップ1:生地を作る
- ボウルに強力粉(または中力粉)と塩を入れ、軽く混ぜ合わせます。
- 分量の水を少しずつ加えながら、手で混ぜていきます。最初はベタつきますが、混ぜているうちにまとまってきます。
- 生地がまとまったら、打ち粉をした台に取り出し、約10分間しっかりと捏ねます。表面が滑らかになり、耳たぶくらいの固さになるまで頑張りましょう。
- 捏ね終わった生地をラップで包み、常温で最低30分、できれば1時間ほど寝かせます。これにより生地が扱いやすくなります。
生地をしっかりと寝かせることで、伸ばしやすく破れにくい皮になります。これが美味しいモモの第一歩です。
ステップ2:具材を準備する
- チキンモモの場合: ボウルに鶏ひき肉、みじん切りにした玉ねぎ、生姜、ニンニク、青唐辛子、パクチーを入れます。
- スパイス(クミン、コリアンダー、ターメリック、ガラムマサラ)、塩、黒こしょう、油を加え、粘りが出るまで手でしっかりと混ぜ合わせます。
- 最後に鶏がらスープまたは水を加えて混ぜ込み、ジューシーに仕上げます。
- ベジタブルモモの場合: みじん切りにした野菜類(キャベツ、人参、玉ねぎ、きのこ、ほうれん草など)をボウルに入れます。必要に応じて軽く塩もみして水分を絞ります。(キャベツなどは絞りすぎに注意)
- 生姜、ニンニク、青唐辛子、パクチー、スパイス、塩、黒こしょう、油を加え、全体が均一になるように混ぜ合わせます。お好みでカッテージチーズや豆腐を加えます。
具材の味付けは、少し濃いめかな?と思うくらいでちょうど良いです。蒸すことで味が馴染みます。
ステップ3:アチャール(ソース)を作る
- フライパンにマスタードオイルまたはサラダ油を熱し、すりおろしニンニクと生姜、みじん切り唐辛子を弱火で炒め、香りを引き出します。焦がさないように注意。
- トマトのみじん切り(または缶詰トマト)とターメリックパウダー、クミンパウダーを加え、トマトの水分が飛んで少し煮詰まるまで炒めます。
- 火から下ろし、炒りごま(または練りごま)、刻みピーナッツ(またはピーナッツバター)、塩、レモン汁を加えて混ぜ合わせます。
- 粗熱が取れたら、お好みでパクチーのみじん切りを加えます。味を見て塩加減を調整してください。
アチャールは作り置きも可能です。冷蔵庫で数日保存できます。
ステップ4:モモの皮を伸ばし、具材を包む
- 寝かせておいた生地を棒状にまとめ、一口大(約5〜7g程度)に切り分けます。
- 切り分けた生地を丸め、打ち粉をしながら麺棒で薄く丸い皮に伸ばします。直径7〜8cmが目安です。中心より縁側を薄くすると、仕上がりがきれいです。
- 伸ばした皮の中央に、ステップ2で準備した具材をティースプーン1〜2杯乗せます。
- 皮の縁に水を少しつけ、様々な形に包みます。最も一般的なのは、ひだを寄せて作る巾着型や、日本の餃子のような半月型です。

モモの包み方は多種多様で、地域や家庭によって異なります。慣れるまでは少し難しいかもしれませんが、形がいびつでも味は変わりません!楽しんで包んでみましょう。
ステップ5:モモを蒸す
- 蒸し器にクッキングシートを敷くか、薄く油を塗っておきます。モモ同士がくっつかないように間隔をあけて並べます。
- 蒸し器に湯を沸かし、蒸気が十分に上がったらモモを並べた段をセットします。
- 蓋をして、強火で約10分〜15分蒸します。具材に火が通り、皮が透き通るような感じになれば完成です。チキンモモの場合は、具の中心までしっかり火が通っているか確認してください。

蒸し時間はモモの大きさや具材によって調整してください。蒸しすぎると皮が硬くなることがあるので注意が必要です。
美味しいモモ作りのコツ
手作りモモをさらに美味しくするための、いくつかのコツをご紹介します。
- 生地の水分量: 湿度や粉の状態によって必要な水の量は変わります。一度に全量を加えず、少しずつ調整しながら耳たぶくらいの柔らかさに仕上げましょう。硬すぎると伸ばしにくく、柔らかすぎるとベタつきます。
- 生地の寝かせ時間: 最低30分は必要ですが、1時間〜数時間寝かせると生地のグルテンが落ち着き、非常になめらかで伸ばしやすい生地になります。時間がある場合は長めに寝かせるのがおすすめです。
- 具材の水分: 特にベジタブルモモの場合、野菜から水分が出やすいです。塩もみして軽く水分を絞ることで、包みやすくなり、味が水っぽくなるのを防げます。ただし、絞りすぎるとパサつくので加減が重要です。
- スパイスの調整: レシピはあくまで基本です。ご自身の好みに合わせてスパイスの量や種類を調整してください。特に辛さはお好みで。
- 油の役割: 具材に加える油は、モモをジューシーに仕上げるために重要です。チキンモモの場合は鶏がらスープや水を少し加えるのも効果的です。
- 蒸し加減: 蒸しすぎると皮が破れたり硬くなったりします。見た目と時間を参考に、ぷっくりとして皮が少し透き通るくらいが目安です。
これらのコツを参考に、ぜひ美味しいモモ作りに挑戦してみてください。繰り返すうちに、自分にとってベストな方法が見つかるはずです。伝統料理を自分のキッチンで再現する喜びは何物にも代えがたいものです。
モモのバリエーションと楽しみ方
モモには蒸しモモ以外にも様々なバリエーションがあり、それぞれ異なる美味しさがあります。手作りモモをマスターしたら、ぜひ他のスタイルも試してみてください。
- コテモモ (Kothey Momo): 片面を焼いてから蒸すモモです。底はカリッと香ばしく、上はもちっとした食感が楽しめます。日本の焼き餃子と蒸し餃子の良いとこ取りのようなスタイルです。
- ジョルモモ (Jhol Momo): 温かいスパイシーなスープに浸されたモモです。寒い季節にぴったりの温まる一品です。スープはトマトベースにスパイスやごま、ピーナッツなどを加えて作ります。ネパールでは非常に人気のある食べ方です。
- フライモモ (Fry Momo): 蒸したモモを油で揚げるか、生のモモをそのまま揚げたものです。外側がカリカリになり、食感が大きく変わります。軽食やおつまみとしても人気です。
- スープモモ (Soup Momo): あっさりとしたチキンスープや野菜スープに入れて煮込んだモモです。日本の水餃子に近いイメージですが、やはりスパイス使いが異なります。
これらのバリエーションも、基本のモモの具材や生地を応用して作ることができます。特にジョルモモのスープは、今回ご紹介したアチャールの材料をベースに、水分を増やして作ることも可能です。

モモを食べる際は、必ずアチャールを添えてください。モモ自体には強い味付けはされていないため、アチャールの酸味、辛味、香ばしさがモモの味を引き立て、いくらでも食べられてしまう美味しさになります。アチャールはつけながら食べるのが一般的です。スプーンでモモの上にかけたり、モモを浸したりして楽しみましょう。
ネパールにおけるモモの文化的な意義
モモは単なる美味しい料理ではなく、ネパール文化において重要な役割を果たしています。家庭や友人との集まり、お祭り、お祝い事など、様々な場面でモモが登場します。人々が集まって一緒にモモを包む作業も、コミュニケーションを深める楽しい時間となります。まるで日本の年末に家族で餃子や蕎麦を作るような、そんな温かい光景がネパールにはあります。
街を歩けば、至る所にモモ屋台や専門店があり、気軽に熱々のモモを楽しむ人々で賑わっています。価格も手頃で、老若男女に愛される国民食なのです。ネパールの経済や観光においても、モモは重要な位置を占めています。多くの観光客が「ネパールでモモを食べたい!」とやってきます。ネパールの食文化や歴史についてもっと知りたい方は、こちらのウィキペディアのモモのページも参考にしてみてください。
ヘルシーな蒸し料理としてのモモ
今回ご紹介した伝統料理であるモモの基本は「蒸す」という調理法です。蒸し料理は、油を使わずに調理できるため、他の調理法に比べてカロリーや脂肪分を抑えることができます。そのため、モモはヘルシーレシピの一つとして捉えることもできます。特にベジタブルモモを選べば、食物繊維やビタミンも豊富に摂取でき、さらに健康的な食事になります。
蒸すことで食材本来の味や栄養素が失われにくいというメリットもあります。また、消化にも優しい調理法とされています。蒸し料理全般について詳しく知りたい場合は、蒸すことに関するウィキペディアのページも参考になるでしょう。
ただし、食べ過ぎには注意が必要です。モモ自体はヘルシーでも、一度にたくさん食べてしまったり、油分や塩分の多いアチャールを大量につけすぎたりすれば、全体としてカロリー過多になる可能性はあります。適量を守り、バランスの取れた食事の一部として楽しむことが大切です。
まとめ:手作りモモで異文化体験を!
ネパールのモモは、単なる料理ではなく、その国の文化や人々の暮らしに根ざした伝統料理です。スパイスの香りが食欲をそそる美味しい蒸し餃子は、一度食べたら忘れられない世界の味となるでしょう。手作りすることで、その文化をより身近に感じ、料理の奥深さに触れることができます。
一見難しそうに見えるかもしれませんが、基本的な手順は日本の餃子作りと似ています。材料を混ぜて、皮で包んで、蒸す。この簡単な食事のステップを一つ一つ丁寧に行えば、誰でも本格的なモモを作ることができます。家族や友人と一緒に作れば、さらに楽しい時間になるでしょう。
今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひネパールのモモ作りに挑戦してみてください。もちもちの皮、ジューシーな具材、そしてスパイシーなアチャールの組み合わせは、きっとあなたを満足させてくれるはずです。自宅で気軽にアジア料理、各国料理の扉を開き、世界の味を堪能しましょう。キッチンから始まる、美味しい旅の始まりです!